ワーケーション歴5年が語る、失敗から学んだ宿選びと装備の全記録

公開: 2026年6月28日更新: 2026年7月5日旅ガジェット番長・リョウ
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ワーケーションと向き合い続けた5年間

私がワーケーションを本格的に始めたのは、フリーランスのWebライターとして独立した5年前のことです。

最初の1〜2年は、「どこでも仕事ができる」という自由さに憧れるあまり、宿選びも装備選びも行き当たりばったりでした。Wi-Fiが繋がらない宿で締め切りを迎えたり、電源の確保に奔走したりと、失敗の連続でした。

その後、年間で10〜15箇所の拠点を渡り歩くうちに、「ワーケーションを機能させるための条件」が少しずつ見えてきました。現在は国内外を問わず、仕事の質を落とさずに旅を楽しむスタイルが定着しています。この記事では、実際の失敗と試行錯誤の記録をもとに、ワーケーション向けの宿選びと装備について整理します。


目次

ワーケーションの現状と広がり

ワーケーションという概念は、日本でも急速に普及しつつあります。

観光庁が実施した「ワーケーションに関する実態調査(2023年度版)」によれば、ワーケーションを経験したことがある就業者の割合は年々増加傾向にあり、特にフリーランスや情報通信業に従事する人々の間での認知・実施率が高くなっています。同調査では、実施の障壁として「職場の理解不足」に次いで「適切な場所の確保が難しい」という回答が上位を占めており、宿・滞在環境の質が課題として浮かび上がっています。

国土交通省の「テレワーク人口実態調査」においても、テレワーク実施者の約3割が「旅行先や滞在先での業務」を経験していることが示されており、ワーケーションはもはや一部の人だけのライフスタイルではなくなっています。

一方、総務省の「情報通信白書」では、モバイルインターネットの普及率向上とともに、地方でのリモートワーク環境整備が進んでいることが報告されています。これは、ワーケーションの行き先として地方・離島・山岳エリアが選択肢に入り始めたことを意味します。

ただし、現場感覚では「Wi-Fiが使える」と謳っていながら実態が伴わない宿はまだ多く、情報の精度にはばらつきがあります。観光庁の調査でも、ワーケーション利用者の不満点として「通信環境」が最上位に挙がっており、これは私自身の体験とも一致します。

装備面では、持ち物の軽量化・コンパクト化への需要が高まっています。移動を繰り返すワーケーターにとって、荷物の重さと取り回しのしやすさは生産性に直結する問題です。スーツケース市場においても、旅行専用ではなくビジネス利用を兼ねた製品への注目度が高まっており、各メーカーが機能性の強化に力を入れています。

こうした背景を踏まえ、以下では私自身の体験エピソードを中心に、宿選びと装備の実践的なポイントを掘り下げていきます。


「Wi-Fiあり」の罠にはまった沖縄でのワーケーション

最初に紹介するのは、ワーケーション2年目に経験した沖縄の離島での失敗談です。

その宿は口コミ評価も高く、「Wi-Fi完備・仕事環境あり」と明記されていました。海の見えるテラスで仕事ができると期待して予約しましたが、実際に接続してみると回線速度は下り2Mbps程度。ビデオ会議はおろか、大容量ファイルの送受信もままなりませんでした。

この経験から、「Wi-Fiあり」という表記だけでは何も保証されないことを痛感しました。以来、予約前に必ず宿へ直接メールか電話で「テレワーク利用が可能な速度か」「有線LANの引き込みはあるか」を確認するようになりました。

また、離島や山間部では、宿のWi-Fiに依存しない仕組みを作ることが大切です。私が導入したのはモバイルルーターの2台持ちです。キャリアの異なる2台を用意することで、片方の電波が届かないエリアでもカバーできます。モバイルバッテリーの選択も重要で、長時間の外出中にルーターとスマートフォンを同時給電する場面は珍しくありません。

この経験はいまでも教訓として生きており、宿の通信環境を事前に確認することは私のルーティンになっています。「失敗してはじめて気づく」というのは効率が悪いですが、この一件がなければここまで徹底できなかったとも思います。

仕事の質と旅の満足度を両立させるためには、「なんとかなるだろう」という楽観を手放すことが、ワーケーションの第一歩だと今は確信しています。


スーツケース選びで3回失敗した話

移動頻度が高くなるにつれ、スーツケース選びの重要性を思い知りました。

最初に使っていたのは、旅行用に購入した安価なソフトケースでした。軽くて安い反面、フレームがゆがみやすく、1年ほどで車輪が破損。次に購入したハードケースは耐久性は申し分ないものの、重量が4kgを超えており、移動のたびに腰への負担が蓄積していきました。

3台目として選んだのが、アルミ製ボディと機内持ち込みサイズを兼ね備えたRIMOWA Original Cabin スーツケースです。価格帯は10万円を超えますが、フリーランスにとって道具への投資は仕事への投資だと割り切りました。

実際に使い始めると、金属製ならではの堅牢性と、35Lという容量のバランスが絶妙でした。機内持ち込みが可能なため、国内の短期ワーケーション(3〜5日)ではほぼこれ一台で完結します。TSAロックが標準装備されているため、海外での安心感も高く、出張との兼用がスムーズになりました。

一方で、長期滞在(1〜2週間以上)の場合は容量不足を感じることもあります。そういった際には、サムソナイト Cosmolite スピナー 75を選択肢として検討してきました。Curv素材で重量が2.6kgと軽量でありながら75Lの容量を確保しており、荷物の多い長期旅でも体力的な負担が少ないのが特長です。10年保証がついている点も、長く使い続けることを前提にするワーケーターには心強い条件です。

スーツケース選びにおいて最も後悔しているのは、「安さ」を優先した最初の2台への投資です。壊れれば買い替えが必要になり、総合コストは決して安くありませんでした。道具は最初から自分の用途に合ったものを選ぶべきだと、遠回りして学びました。


宿のタイプ別に見えてきた「ワーケーション適性」

5年間でさまざまなタイプの宿を利用してきた結果、ワーケーションへの向き不向きがタイプ別に見えてきました。

まず、ビジネスホテルは仕事環境の安定性という意味では優秀です。有線LAN対応、デスクと椅子の作業スペース、静粛性が確保されていることが多く、仕事に集中したい日向きです。ただし、「旅をしている感覚」が薄れ、気分転換にならないという欠点があります。ワーケーションの醍醐味は「非日常の環境で働く体験」にあるため、ビジネスホテルだけでは長続きしません。

次に、ゲストハウスやホステルは価格が抑えられ、旅人との交流が生まれる利点がありますが、共用スペースの混雑や騒音が作業の妨げになる場合があります。個室タイプのゲストハウスでも、壁が薄いと集中が難しく、締め切り直前の日には不向きです。

最も相性が良かったのは、「ワーケーション対応」を明示しているコテージ型やサービスアパートメント型の宿泊施設です。キッチンが使えるため食費を抑えられ、作業スペースとリビングが分かれているため、仕事とリラックスの切り替えがしやすい構造になっています。

失敗から学んだポイントとして、「宿のコンセプトとワーケーションの相性」を事前に確認することが重要です。観光目的の宿はチェックインが午後3時以降、チェックアウトが午前10時など、仕事のスケジュールに合わせにくいことがあります。フレキシブルなチェックイン・アウト対応かどうかも、宿を選ぶ際の確認事項に加えています。


パッキングの試行錯誤と「最小限装備」への到達

ワーケーション初期は、「もしかしたら必要かもしれない」という不安から荷物が増え続けていました。

衣類だけで6〜7日分を詰め込み、充電ケーブルも全種類持参。気づけばスーツケースが25kgを超えるという事態を招き、移動のたびに体力を消耗していました。「旅の疲れが仕事に響く」という悪循環に陥っていたのです。

転機になったのは、「旅行用圧縮袋 衣類 6枚セット」を導入したことです。S・M・Lの各2枚という構成が、衣類の種類別に整理するのにちょうど良く、バッグの中での仕切り代わりにもなります。手押し圧縮のため電動ポンプが不要で、ホテルの部屋でも手軽に使えます。

圧縮袋を活用するようになってから、同じ日数分の衣類でもスペースが体感で3〜4割削減されました。これにより、スーツケース内に仕事道具(ノートPC、マウス、変換プラグなど)を余裕をもって収納できるようになりました。

海外ワーケーションで重宝しているのが、トラベル変換プラグ 海外対応 マルチです。150カ国対応でUSB-Aポートが2口あるため、ノートPCを変換プラグ経由でつなぎながら、スマートフォンをUSBで同時充電できます。コンパクトな設計のため、プラグ自体がかさばらない点も評価しています。

最小限装備への到達は、「必要なものを足す」のではなく「不要なものを削る」プロセスでした。旅の荷物を減らすことは、旅の質を高めることに直結すると確信しています。


ワーケーション先で集中力を維持するための環境づくり

良い宿と良い装備が揃っても、「仕事に集中できる環境」を自分でつくる意識がなければ、ワーケーションは単なる旅になってしまいます。

私が意識しているのは、「仕事時間」と「旅時間」を明確に区切ることです。午前中は集中作業、午後は観光や散策、夜は翌日のタスク整理というリズムを作ると、どちらも中途半端にならずに済みます。

宿の部屋では、デスクに仕事道具だけを並べるようにしています。ベッドで作業する習慣は眠気を招きやすく、集中の妨げになるため避けます。ノートPC、マウス、変換プラグ、モバイルバッテリーをデスク上に固定し、充電ケーブルの取り回しを整理しておくだけで、作業開始のハードルが下がります。

カフェやコワーキングスペースを活用する日も設けています。宿の部屋にこもりっぱなしでは気分転換にならず、思考が硬直しがちです。地元のカフェで作業することで、その土地の空気に触れながらアイデアが生まれることもあります。

ただし、カフェでの長時間作業はマナーの問題もあります。混雑している時間帯を避け、最低限の注文をするなど、場の空気を読むことも長く続けるための条件です。

Anker PowerCore 10000 モバイルバッテリーは、コワーキングスペースやカフェでの外出作業に特に活躍します。180gという軽さで10000mAhの容量を確保しており、スマートフォンを2〜3回フル充電できます。PowerIQ搭載で接続した機器を自動認識して最適な電流を供給してくれるため、充電速度への不満が少ないのも実用上の強みです。


これからワーケーションを始める方へのアドバイス

ワーケーションを5年続けてきた経験から、これから始める方に伝えたいポイントを整理します。

まず、「完璧な環境を求めすぎない」ことが大切です。初めてのワーケーションで最適解を見つけようとすると、準備に時間がかかりすぎて動けなくなります。まずは近場の宿で1〜2泊試し、自分が何を不便に感じるかを確認することから始めましょう。

宿選びでは、Wi-Fiの速度・デスクの有無・チェックイン時間の柔軟性を必ず確認します。予約サイトの情報だけに頼らず、宿に直接問い合わせる習慣をつけると、トラブルを大幅に減らせます。

装備は最初から全て揃える必要はありません。まず現在手元にある道具で試してみて、「これが不足していた」と感じたものを補う形で揃えていくのが現実的です。スーツケースや圧縮袋、変換プラグなどは汎用性が高く、ワーケーション以外の旅行や出張にも使えるものを選ぶと費用対効果が高まります。

仕事のスケジュール管理も重要です。旅先では予期せぬトラブル(交通の遅延・体調変化など)が起きやすいため、締め切りに余裕を持たせたスケジュールを組むことを強くすすめます。

最後に、ワーケーションは「旅行でも仕事でもある」特殊な状態です。どちらかに偏りすぎず、そのバランスを楽しむ気持ちを持ち続けることが、長く続けるための一番の秘訣だと思っています。


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ワーケーション実施率の推移(出典: 観光庁「ワーケーション実態調査」)(観光庁「ワーケーション実態調査」)

出典: 観光庁「ワーケーション実態調査」

よくある質問

Q1. ワーケーション先の宿は何日前までに予約すれば安心ですか?

A. 国内の場合は2〜4週間前、海外や人気エリアは1〜2ヶ月前を目安にすることをすすめます。直前予約でも空きがある宿は通信環境の確認が取りやすいというメリットもありますが、選択肢が限られるリスクがあります。通信環境の事前確認を前提にするなら、余裕をもったスケジュールが安心です。

Q2. ノートPCとスマートフォン以外に持参すべき仕事道具はありますか?

A. 最低限として、モバイルバッテリー・変換プラグ(海外の場合)・ポータブルマウスの3点をすすめます。変換プラグは対応国数の多いマルチタイプが便利で、モバイルバッテリーは外出先での作業やミーティングに備えた容量確保が重要です。細かい作業が多い方は、トラベルキーボードも検討する価値があります。

Q3. ワーケーションは出張経費として申請できますか?

A. 雇用形態や企業のルールによって異なります。フリーランスの場合は、業務に関連する宿泊費や交通費を経費計上できる場合がありますが、観光目的との按分が必要になることが多いです。会社員の場合は就業規則や申請ルールの確認が必要です。税務の扱いについては、税理士への相談をおすすめします。


まとめ

ワーケーションは、準備と習慣が整えば「旅の豊かさ」と「仕事の質」を両立できるスタイルです。

宿選びでは通信環境・作業スペース・時間の柔軟性を確認し、装備面ではスーツケース・パッキングツール・モバイル電源の3点を自分の移動スタイルに合わせて選ぶことが基本です。

私自身、5年間の試行錯誤を経て「快適なワーケーション」の形を少しずつ整えてきました。失敗のたびに学び、改善を重ねてきた結果が、今のルーティンです。完成形は人それぞれですが、この記事がその道筋を考えるヒントになれば幸いです。

まずは小さく試すことから始めてみてください。最初の一歩が、自分だけのスタイルを見つける出発点になります。

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この記事を書いた人

旅ガジェット番長・リョウ
旅ガジェット番長・リョウ

年間50回超えのフライトで空港を自分の庭と呼ぶトラベラー。「このスーツケース預け入れたら傷つくよ」と教えてくれる空港スタッフとは顔なじみ。旅先での楽しみより「次の旅で何グッズを試すか」を考えている時間の方が長い。荷物は常に機内持ち込みサイズ以内に収める主義。

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この記事を書いた人

年間50回超えのフライトで空港を自分の庭と呼ぶトラベラー。「このスーツケース預け入れたら傷つくよ」と教えてくれる空港スタッフとは顔なじみ。旅先での楽しみより「次の旅で何グッズを試すか」を考えている時間の方が長い。荷物は常に機内持ち込みサイズ以内に収める主義。

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